「私共は数多くの変圧器を南アフリカへ持ってきましたが、変圧器をRDCへ運ぶのは、特に物流面においてシナリオが完全に異なります。」とZest Electric Motorsの設計部長Gary Daines氏は語ります。
「まず何よりも、変圧器は南アフリカを経由してボツワナへ運ばれ、その後ジンバブエへ、そしてザンビアを経由してRDCへ運ばれました。これは、各国において入出国の際の通関手続きを意味するものです。さらに、チャレンジに異なるインフラ整備レベルを追加した3.500kmの道路輸送です。」
現時点までにZest Electric Motors向けに供給された最大のWEG変圧器2台は、ルブンバシの国境近くで設置し、委託しなければなりません。変圧器の寸法は特大で、各タンクの重量は60トンあり、主要タンクの質量を収容するために、ユニットは特殊船舶に船積みされました。
部品、付属品は6個のコンテナに収容され、陸上輸送されました。「この異常な変圧器の正確な長さを確認するのが困難なため、計画段階が最大の難問であり、変圧器が到着する時点で、運送トラック集団と技術陣の待機を確保する必要がありました。」とDaines氏は語りました。
正確な時間管理の例としては、現地での滞留期間を最小限に短縮する必要があるため、変圧器用の油をあまり早めに送ることができません。
「計画をできる限り正確に設定しましたが、ザンビアにおいて行われた州主催葬儀によって国境が2日間閉鎖された時のような状況は完全に我々の管理範囲外でした。しかし、全員の堅固なスケジュールによって不都合な問題もあまり発生することなく計画が実施されたことに注目すべきです。」とDaines氏は語った。
また、Daines氏は、計画が極めて重要となった例としては、場所自体で、そこには使用可能なエネルギーが無かったからと付け加えました。「能力を有する組立てスタッフが必要な機器とともに南アフリカからその場所へ移動しました。幸いにして、他の土木工事が移動クレーンのレンタルを可能にし、大型変圧器の取り扱いを補助することができました。」
この2台はAnvil Miningによって、RDCカタンガ州州都ルブンバシにおけるエネルギーのインフラ整備に関する改善展開を補助するための一部として依頼されたもので、RDCの公共サービス提供会社SNELの所有物となります。
Zestが販売した変圧器の台数が150台であったのに対し、Anvil Transformersからの注文書を受け取った時点から、企業の照会リストは300台以上に拡大しました。Zestが変圧器市場に参入したのは2004年であるため、有意義な結果であると言えます。Daines氏によると、この成果は、Zestの顧客に焦点を向けたアプローチ、当社の市場認識と、顧客独特の要求に対応する際にWEGとのパートナーシップを通して提供する柔軟性を含む、数多くの要素に起因するとのこと。
その柔軟性の一例として、ZestはEskom独特の要求に対応することができました。歴史上最大級の契約においてZestはEskomに対して2.5MVA~80MVAの変圧器合計67台を供給します。「この契約の締結はWEG変圧器シリーズに関する品質の証であり、また、厳格な納入スケジュールを遵守する実力の証でもあります。」とDaines氏は言う。
当契約は、不十分な電力網状況に面している現地におけるエネルギー需要増加への対応と、2010年に開催されるFIFAのサッカー・ワールド・カップに対応する能力を補助する目的で、公共エネルギー供給機関が計画しているインフラ整備の大掛かりな近代化プログラムの一部です。
Daines氏によると、Zestは変圧器市場においてメイン・プレーヤーとなるために完全に立場を固めており、Eskomのインフラ整備プログラムにおける決定的な要素は、供給者に対して短期間での遂行を強いる厳格なスケジュールです。
「近年、WEGはブラジルにおける生産設備を拡張したことは、私共がEskomの短い期限に容易に対応できることを意味しています。」と彼は語りました。「Eskomの注文は、他と比較し、公共エネルギー供給機関が黒人公民権の基準に対して更に実質的に対応できるように購入プロセスを集中させたもので、誇りに思います。これには、グローバルなベンチマーケティングの視野に基づいた供給業者の評価も含まれました。Zestは全ての要求と仕様をクリアしました。」
ウンタタ、ドルバン、ケープタウン、ニューカッスル、マルゲート、ヅワーボーン等の地域を含む、全国に配置される変圧器の供給以外に、Zestは設置と委託を担当します。Daines氏によると、これらは現地に所在する企業が下請けし、主な関連企業が上級スパーバイザーとして、ブラジルにおいてWEGより指導と教育を受けます。
Eskom向けの変圧器は最先端デザインと技術を取り入れた専用仕様となります。Eskomは外部コンサルタントを通じて仕様を見直し、また、最終プロジェクトを綿密に検査するためにブラジルのWEGへスタッフを派遣しました。WEG変圧器シリーズに様々なデザインの一般的要素が導入され、現地部門の技術ベンチマークとして設定されました。
その一例として、安全性と耐久性を向上させる放電カット式タップ切替器のデザインが挙げられます。また、人間工学的なタップ切替器のデザインは、オペレータの操作範囲内における適切な位置に装備されていることを意味します。革新的な減圧装置が油を変圧器から離れたピッチ内へ送り出し、人体と接触することも無く、汚染を防止します。
社内で開発された防食塗料の仕様は、WEG変圧器シリーズが過酷な環境的要求に耐えることが可能であることを意味しております。その結果、変圧器の耐久性と信頼性を強調する25年の寿命を持つ製品が生まれました。
Daines氏によると、エネルギーの生産とともに、適切な電圧の電力が継続的に使用できることを保証するために重要な役割を持つ変圧器は一般の工場、採掘現場において更にその重要性が高まってきております。「スピーディなタイム・マージンと提供するサービスがZestとなり、南アフリカにおける変圧器供給業者の選択肢となりました。」とDaines氏は語ります。